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zoom RSS 入線当時、何もかもが“異例”でした。 (tomix 国鉄キハ66・67形入線)

<<   作成日時 : 2017/07/02 17:00   >>

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当工場では、国鉄の分割民営化前後の1980年代後半から現在にかけて、東京から西に鹿児島まで在籍する車両を中心に車両増備を行っています。

ただ、現行の車両の増備も落ち着いてきたことから、最近では国鉄分割民営化前後の1980年代の車両にまで増備を拡大しています。

九州地方については、先行して1980年代の車両増備も行っており、キハ58系列などでは九州急行色などの製造も行っています。
(キハ58系列 九州急行色の完成報告記事はこちら)



今回も……



国鉄時代から現在も活躍する車両の入線を行いました♪



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tomix
98027 国鉄 キハ66・67形 ディーゼルカーセット



■購入店情報
今回の製品はこちらのお店で購入しました♪

(モデル トラン・ブルー)



国鉄キハ66形・キハ67形です。
1975年の山陽新幹線博多開業に合わせて、北九州地区の新幹線連絡輸送を目的に製造されました。

当形式は、新製時から冷房装置を搭載し、転換クロスシートを装備した車内設備という、当時の国鉄でも異例の接客設備でした。
なぜなら、当時の急行形式だったキハ58系列でも、普通車の冷房改造工事が進む段階であり、シートもボックスシートだったからです。

そして、走行機器も当時としては異例の、キハ91形で採用されたDML30HSを装備。
当時の近郊形気動車がDMH17を装備していたことから、こちらも異例の装備でした。

ですが、それだけあって製造コストや車両重量の問題もあり、15ユニット30輌の製造に留まっています。


それでは、中身を見ていきましょう。



■パッケージ
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(2輌ですから)

2輌セットですので、通常の紙パッケージです。


■付属品

ユーザー取り付けのパーツがあります。


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(全車対応です)

15ユニット30輌全車に対応しています。


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(上級パーツはありません)

左から、幌枠、信号炎管、種別表示幕、タイフォンカバーです。
今回は、ピンバイスで穴開けするような加工はありません。


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(普通は白幕で)

付属の種別表示幕ですが、「白幕」と「急行」が収録されています。
通常は、車体側面の行先表示器を使用しますので、種別表示が白幕。
急行「日田」などの運用時には、「急行」を使用します。



■車両

●キハ66形 (動力車)
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基本的な構造は、キハ66形・キハ67形共通なのですが、トイレ設備があるのがキハ66形、サービス用発電機を装備するのがキハ67形です。
模型では動力車となっています。
(なので、走行系の話は、トレーラーのキハ67形で書きたいと思います。)

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(垂れ流しです)

キハ66形は上に書いてあるとおり、トイレを装備する車両です。
分割民営化前の姿ですので、トイレは垂れ流しです。


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(キハ40系列に引き継がれます)

正面のデザインは、キハ58系列の後期車(パノラミックウィンドウ車)やキハ65形に似ていますが、運転台は更に高くなっています。
このデザインは、この後のキハ40系列に引き継がれます。

模型でも……


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(テールレンズさえ替えれば…)

模型の遮光ケースはキハ40系列と同一設計です。
テールレンズの位置が、キハ40系列より低いので、テールレンズの設計が見直されています。


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(こちらも国鉄らしい…)

運転席窓の下には、タブレットキャッチャーがあり、乗務員室後方には保護板が設置されています。
そして、その後方の客室窓の上には、行先表示器があります。
車体側面への行先表示器ですが、当時はサボが一般的な時代に、電動式の行先表示器を採用するのは異例でした。
結局、気動車で車体側面に電動の行先表示器を装備したのは、特急形式のみで、急行形式でも装備されることはありませんでした。


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(こちらは117系に…)


車体側面に両開きの客用扉が2箇所あるのは、キハ45形と同じですが、2段式の窓二つをユニットにしたものをドア間に並べるデザインは、この後の117系に引き継がれます。
そして車内も、ドア周辺の戸袋窓部分がロングシートで、それ以外の座席は転換クロスシートを配置しました。

当時の急行列車が一般的なボックスシートで、在来線の特急列車ですら回転クロスシートからようやく簡易リクライニングシートに移行する時期でしたから、かなり異例です。



●キハ67形
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キハ67形は、サービス用の発電セットを搭載した車両です。
従って、この車両がないと空調などが動かせないため、必ずキハ66形とユニットを組みます。


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(ここもキハ40系列に似ています)

足回りですが、キハ91形やキハ181形のDT36形(TR205)をベースとした、DT43形(TR226形)を履いています。
なので、キハ181形やキハ65形に似ていますが、仮想心皿方式ではなく、通常の心皿支持を採用しています。

エンジンは、キハ91形が初採用のDML30HSを採用しています。
このエンジンは、従来のDMH17と比べて大きな出力が得られるものの、比例して膨大な熱を発するため、その冷却システムが重要になります。

ちなみに、車体側面窓下にエンジンの吸気ルーバーがあります。
この配置は、のちのキハ40系列や、12系客車でも採用されていますね。


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(屋根に大きな機器が…)

車体後方の屋根に、物々しい装置が載っています。
これは、エンジンのラジエーターです。

DML30HSを初めて採用したキハ91形は、出来るだけエンジンの出力を走行用に回したいため、屋根全体に大型の放熱素子を並べた自然通風式のラジエーターを装備し、走行時の相対風速を利用してエンジンの冷却を行おうとしました。
しかし、冷却能力不足によるトラブルが頻発。
これは、同じ冷却方式を採用したキハ181系のキハ180形やキロ180形でも同様で、以後DML30HSを採用する車両では別の冷却方式を採用しました。

キハ66系列では、エンジン出力を本来の出力の500PSから440PSに落とした上で、車体後方の屋根に静油圧駆動式ファンを装備したラジエーターを設置。
エンジンの冷却を行っています。


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(大きさが違います)

手前がトイレ装備のキハ66形で、奥がキハ67形です。
ラジエーターの大きさが異なるのは、キハ67形には発電セットがあるため、その発電セットの冷却も行っているからです。


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(別パーツ化しています)

模型では、特徴的なラジエーターのほか、配管の一部も別パーツ化して立体的に見せています。


実車は、この冷却系を採用したことで、キハ181形で多発したオーバーヒートなどの冷却系トラブルを回避することか出来ました。

しかし、製造から時間の経過と共に、エンジンや冷却系統の老朽化に伴ってトラブルが発生するようになります。
幾度かの改良工事を行い、最終的には冷却水の循環のために、電動ポンプを追加しています。
(模型は、新製当初の姿のため、電動ポンプは追加されていません。)

そして分割民営化後は、高性能な高出力直噴エンジンが開発されたことから、エンジンの換装を行っています。


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(上:換装後 下:換装前)

下がDML30HSを搭載している、今回入線の国鉄時代のキハ67形です。
そして、上がJRになってからエンジンを換装したキハ67形です。
復活国鉄色ですね♪
(キハ66・67形シーサードライナーおよび復活国鉄色の入線報告記事はこちら)


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(大きさの違いが分かります)

右が換装前で、左が換装後の車両です。

換装に際しては、エンジンをDMF13HZ(420PS)に交換して、同時に変速機と発電セットも更新しています。
DML30HSは12気筒の大型エンジンです。
エンジンシャフトが中央を通り、左右に6つのシリンダーが並んでいます。
そのため、エンジンの吸気系統も左右に二つあります。

一方のDMF13HZは6気筒のエンジンですので、サイズは約半分です。

シリンダー数が半分になったのですから、燃費も向上しますし、保守も楽になります。
(重量も軽くなります。)

そして、一番変わったのは冷却系です。


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(屋根上に要らない)

エンジン換装により燃費がよくなったのですが、従来の副燃焼室方式と比べてDMF13HZは、直噴式のエンジンのため効率がよく、発熱量を大幅に小さくすることが出来ました。
そのため、屋根上にあった大型ラジエーターは撤去されました。


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(異例だけど…)

もう一つ、このキハ66系列で異例だったのは、当時は急行列車でもようやく普通車の冷房化を進めている時期で、近郊形気動車で新製時から冷房を装備したことです。
都市部の113系のAU75による冷改工事が本格化したのも1971年からで、103系の新製冷房車の登場が1973年ですから、地方の一般車に冷房車が入る事は異例なことです。

冷房装置は、当時の113系や103系で採用されている集中式のAU75です。
気動車でのAU75の採用は異例ですが、当時の国鉄では不思議なことではありません。

当時の国鉄で、気動車に冷房を採用する場合には、空調用に発電機を搭載して、発電した電力で冷房を作動させる電気式を採用していました。
これは、冷房動作時に走行性能に影響させないためです。

現在の気動車は、空調を走行用エンジンに直結して駆動させる機関直結式が主流ですが、この場合は空調を作動させると、エンジンの出力の一部を空調に回すため、走行に使うエンジン出力が減ることになります。

現在は高出力の直噴エンジンが主流ですので、機関直結式を採用しても大きな影響はありません。
しかし、DMH17のようなエンジンでは、車両を走行させるだけでも出力が不足しており、勾配対策では1輌にDMH17を2基搭載している状況でした。
そんな状況で、冷房に機関直結式を採用した場合には、夏季での運行に支障を来す恐れがあります。
そのため、キハ80形では先頭車のキハ81形(キハ82形)と食堂車のキサシ80形(のちのキシ80形)に発電用の機関を搭載。
空調などに使用することになります。

その後も、キハ181系列やキハ58系列でも同様のシステムを採用しており、当時ではキハ66系列で電気式の冷房装置を採用するのは当たり前だと思います。
ただ、キハ181系列やキハ58系列で採用さている分散式のAU13形ではなく、集中式のAU75を採用したのは、屋根上に大型ラジエーターを採用するためだったかもしれません。




以上が今回入線した国鉄キハ66・67形です




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(10輌体制に…)

2014年にシーサイドライナーと復活国鉄色の合計6輌が入線しています。
今回の4輌の入線で、合計10輌体制になりました。

ただ、先に入線した6輌と今回の4輌が同時に運用することはないでしょう。
時期が重ならないからです。

今回入線の4輌は、どちらかというと1980年前後の国鉄時代の冷却系改良前の運用になります。
そして当工場にはいませんが、分割民営化前後に白い車体に青い帯のいわゆる九州色になります。
その姿が、当工場にいないことになります。

おそらく、しばらくしたら発売するでしょう。
もしくは、シーサイドライナー1編成を塗装変更してもいいかもしれません。
シーサイドライナーを選ぶのは、機関更新後にしないと、屋根上の加工が大変だからです。

とは言え、30輌しかいない上に、運用も極限られた路線の車両に5編成もいるのは、完全に過剰ですね。


当面は、換装後の6輌が快速「シーサイドライナー」で、今回入線の4輌は筑豊本線や篠栗線でのんびり運用に入ってもらおうかと思います。







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